利尻山を中央に、その日の風向きや様々な要因で利尻山周辺には面白い雲が見られます。「雲」は海を母に、風を父に生まれます。その両方に恵まれた利尻島は、中央の利尻山を演出するかのように刻々と変化する素晴らしい景色を届けてくれます。
また島内には海岸から1,700mの高山まで環境に合わせて、寒地植物と言うべき可憐なお花が咲きます。どの花もそれぞれの咲くべき季節に力強く咲き、結実しその役割を果たします。そんな自然のエネルギーに満ちた利尻島の魅力が僅かでも伝われば嬉しいです。
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小さい島とはいっても利尻島の自然は様々な環境含まれており、それぞれの場所に適した植物や野鳥が謳歌しています。そんな手つかずの大自然「天然利尻」の魅力をチラッとご紹介致します。あとは実際に訪れて体感してもらえた嬉しいです♡
利尻島・礼文島を合わせると360種以上のお花が存在します。しかしながら観光地をただめぐるだけでは、出会えるお花の数には限界があります。
利尻・礼文には木道や散策路など整備されたコースが多くありますので、1ヶ所だけでも少し時間をとって歩いてみると、足元にはきっと可憐なお花が見つかるでしょう。そんなお花達と少しでも多く巡り合えるように花ガイドがお手伝い致します。
なぜ寒冷地の植物は、か細くも可憐に見えるのでしょうか。過酷な気象条件を生き抜く可憐な花々は短い夏の訪れを告げてくれます。小さく弱々しく見える寒冷地の植物の魅力は、その中に秘めた逞しさなのかも知れません。
利尻島では300種以上の野鳥が確認されています。厳寒の冬を過ごした留鳥もいれば、春と秋の渡りの途中に羽を休める旅鳥も多いのも特徴です。双眼鏡を持ってのんびり散歩すると、意外な野鳥との出会いがあるかも知れませんよ。
我々は野鳥専門ガイドではありませんが、一般の方よりはかなり多く利尻島の森や草原などを歩いていますから、さえずりに特徴のある鳥や、いつも同じ場所にいるような鳥はさすがに気付きます。植物と違い「いつもそこに在る」訳ではないので難しい面もありますが、バードウォッチングがお好きな方にも120%楽しんでもらえる島だと思います。
利尻島には人の手が加わっていない「原生林」がまだ多く残っています。北海道はどこも原生林というイメージがあるかも知れませんが、実はそのほとんどが一度人の手が加わった後に再生した二次林や植林が多いのです。
樹齢200年~300年クラスのエゾマツやトドマツの針葉樹、風雪に耐えて立つダケカンバなど、迫力のある立派な木々が立ち並びます。「原生林」と聞くと薄暗く鬱蒼としたイメージがあるかも知れませんが、大きな木だけではなく、小さい子供の木、時には倒木があったり、その隙間から森に光が届きます。木々の世代交代が順調な健康な森は、太陽の光が林内を照らし意外にも明るい森になります。
「名山に名水あり」とは言いますが、利尻島にも非常に美味しいお水が湧き出しています。分かりやすいところで言いますと、環境省選定の日本名水百選(昭和版)にも選ばれた「甘露泉水」が有名です。
利尻山に降った雪や雨が長い年月をかけて利尻山に浸透し、山裾で再び湧き出してくる「伏流水」。利尻島の東側に多く存在しているようです。山の栄養分やミネラルをたくさん含んで湧き出してくるお水は、森を潤し海の生き物にもその恩恵を与えてくれます。